ブーメラン竹とんぼの作りかた

ここでは、自分でブーメラン竹とんぼを作ってみたいという方のために、作り方について説明します。
ただ、ブーメラン竹とんぼを作るのは簡単ではありません。とくに子供の場合は最初から作るのは無理でしょう。そこで「ブーメラン竹とんぼ教室」では、子供に半完成品を渡して、仕上げだけをやってみるという方法をとっています。実例をご紹介します。

※上の映像はNHKで紹介されたものです。ご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。またブラウザによってはプラグインがインストールされている必要があります。

以下では、自分でブーメラン竹とんぼを作ってみたいという大人の方のために、中嶋さんのこだわりの作り方を説明します。

完成品(こんなものを作ります)

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竹材について

厚さ7mm以上の竹を用意してください。
当初は、「真竹」(11月~1月の間に伐採したもの)で7㎜厚以上の乾燥したもののみを使用」(これは竹が冬に備えて硬くなるためです)としてましたが、現在では、色々な竹材を使用しています。硬さを追求すれば、中国産の「トンキン竹」。それに近い強度があり、美しい日本産の竹が「真竹」。7㎜以上の厚さを求めれば、「孟宗竹」などがありますが、それぞれ個性があります。

道具

竹トンボをつくるためには、以下のような道具が必要です。

道具

       
  1. のこぎり:竹を切り出すします。
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  3. 小刀:竹トンボの羽根と軸をけずるために必要です。
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  5. 紙ヤスリ:羽根の表面をなめらかにします。
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  7. ケイ砂:軸の滑り止め用につける砂です。
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  9. ボンドまたはジェリー状の瞬間接着剤:羽根に軸を取り付けるときに使用します。
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  11. ネズミ刃キリ:羽根の両端に鉛をつける場合に、穴開け用に必要です。
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  13. 鉛:羽根の両端に入れる鉛です。
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  15. 塗料または色マジック:羽根に色をつけます。
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手順

(1)けずり出し

まず用意した竹で羽根を作ってみましょう。
子供用の場合は、幅11cm。
大人用の場合は、幅11~15cmくらいに切ります。
次に、キリで中心に軸を取り付ける穴(直径約2.5mm)を開けておきます。
小刀で左の写真のように羽根のかたちにけずっていきます。










(2)羽根のねじり下げ

ねじり下げ普通の竹とんぼの羽は、穴のあけた中心から先端部まで 同じ角度削ります。小刀で作業するとき それが一番楽だからです。しかし、ブーメラン竹とんぼでは、中心から羽先端にむかい 水平に近づくように削り、先端を下げています。横から見ると 傘のような姿をしています。 図のように少しねじったようなかたちになります。(羽根の上面は、小刀で中心から先端に向けて、削るのは容易ですが、下面は、竹の繊維方向に対し逆目になるため 先端から中心にむけて削らなければならないため、なかなか困難です。)




(3)軸の取り付け

軸に使用する竹ひごを用意します。竹材から竹ひごを作ってもいいのですが、子供用ならだんごの竹串、大人用ならバーベキューの竹串を利用すると便利です。
直径は、子供用が約3mm、大人用が約4mmが適当です。
軸のとがった先をを羽根の穴にさし、あとではみ出た部分を削ります。
瞬間接着剤で羽根に軸をつける際には、軸(鉛直軸)に対して羽根の両翼の角度が直角になるよう取り付けます。

    
(4)羽根のバランスとり・整形

バランスとり紙コップの上に竹とんぼをのせて、羽根が水平になるかどうかを確かめます。どちらかの羽根が傾いているときは、傾いた羽根が重くなっていますので、ほぼ水平になるまでうすく削ります。







(5)鉛の埋め込み

羽根のの先端に近い位置に 直径7.5mm程度の穴をあけ、鉛(0.64~0.85g)を埋め込みます。これにより回転が持続し、より飛距離が伸びます。

(6)バランスとり・整形

もう一度、バランスを見ます。

(7)砂付け

軸の下部半分に砂を付けます。
まず、いらなくなった名刺を2つに折り、ゼリー状瞬間接剤を回転させながら軸の下半分に塗布します。
次に6号ケイ砂をあらかじめ500mlのペットボトルに入れておき、その中に軸を挿入し、シェイクします。これで満遍なく接着できます。
最後に軸のいちばん下の部分の砂を取ってしまいます。これは竹とんぼが手から飛び立つときに、よりスムーズに離れるようにするためです。

(8)羽根の表面加工・塗装

羽根の表面をサンドペーパーで磨きます。磨き終わったら表面を塗装します。これにより強度を強くし、安定した形態にすることができます。

(9)軸の上部の削り

軸の上部けずり
最後に軸の上部を削り落とします。









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